日記・コラム・つぶやき

2010年7月 7日 (水)

七夕に寄せて

今日は七夕。子どものころは、7月7日に雨が降ると、織姫と彦星が会えずにかわいそうと、本気で気の毒に思っていた。梅雨真っ只中のこの日、あまり晴れることがなかったように思うから、ほぼ毎年小さな胸を痛めていただろうと回想する。

都会では、本当に些少しか星が見えない。この星の数が当たり前だと思って育った。沖縄の竹富島で見上げた満天の星空に度肝を抜かされ、サイパンで突然車から降ろされ指差された方角に南十字星を発見し言葉を失い、ハワイ島のマウナケアの頂上で世界で一番天体観測に適するという星空に目が釘付けになり、オーストラリアのケアンズで本が読めそうなくらい明るく輝くあまたの星々に口が半開きになった。

地球のどの位置に立つのか、新月なのか満月なのか、どの季節か、何時か、天候は。様々な条件で、見える星座や天の川の位置が異なる。なんて神秘的なことだろうか。地球も、そんな神秘的な宇宙を構成する唯一無二の星なのだと思ったら、大切にしないわけにはいかない。

星の位置で暦を作った古人の知識の高さに脱帽である。

今宵は晴れるだろうか。私は東京で研修。帰り道、夜空を見上げてみよう。

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2010年6月21日 (月)

通勤電車内のひとコマ

出勤途中の電車内。片手に松葉杖をついた女性が乗ってきた。席を譲った。女性はお礼を言って、着席した。

しばらくして、目の前の席が空いた。その席に背を向けていた高齢の男性に空席を知らせようとしたら、別の方角から「座ってもいいですか?」と初老の女性から声をかけられた。「はい、どうぞ」と頷いた。

次の停車駅で、目の前に座っていた先ほどの初老の女性が、「私は次の駅で降りますから、席を替わりましょう」と声をかけてくれた。「私も次の駅で降りますから、大丈夫ですよ。ありがとうございます」と返事をした。そんなふうに言ってもらえるなんて、思ってもいなかったので、嬉しくなった。

初老の女性は、降りしなに、再度お礼の言葉を口にされた。松葉杖の女性も同じ駅で下車。彼女も再度お礼を述べてくれたので、「お大事に」と言って、別れた。見ず知らずの二人の女性と心を交えた会話をした気がした。

どこにでもある朝の何気ないひとコマ。電車で出勤するということから久しく遠ざかっていた私にしてみれば、何気ないひとコマではなく、心に温かい風が吹き抜けたような出来事であった。主婦は、家族以外に「ありがとう」と言ってもらえる回数は少ないのだ。

この日は、前日に急きょ出勤依頼があり、通勤電車に乗った。本来であれば、まだベッドの中にいる時刻であった。出勤を快く引き受けたことが巡り巡って、朝から気持ちよい出来事につながった気がした。

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2010年6月13日 (日)

懐かしのヒーローデザイン缶

何気に視線を送った自動販売機に、懐かしいヒーローもののデザイン缶のジュースを発見。ウルトラマンコーラ、バルタン星人レモネード、仮面ライダーサイダー。しかも、100円。飲んでいる大人がいたら、カッコイイだろう…ね。

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2010年6月10日 (木)

被害妄想

とある場所で知り合った一人の男性。彼は「品川と申します」と名乗った。

一週間後、彼と連絡を取るために、教えてもらっていた勤務先へ電話をし、呼び出してもらった。「品川と申す者は、こちらにはいませんが…」と予想だにしていなかった返答に戸惑った。

偽名を使ったのか。憤慨するより、憮然としてしまった。騙されたような気がして、肩を落とした。会わなければならない事情を説明したところ、その男性は品川ではなく吉永という名前だと判明した。ちょうど外出中で、かけ直すことを約束し、電話を切った。後日、吉永氏とは電話がつながり、用事を済ませることができた。

品川と吉永。漢字で二つの名字を見比べ、まるっきり異なる名字にどうして間違えたのかわからなかった。でも…。シナガワ、ヨシナガ、シナガワ、ヨシナガ…と何度か唱えていると、“シナガ”が共通であることに気づいた。偽名を使われたわけでも、騙されたわけでもなかったのだ。本当に聞き間違えただけだったのだ。ガッカリすることも、自分を哀れむこともなかった。

誤りが修正されれば、ただの笑い話となる。誤解を解かなければ、人間関係が絡まったままになってしまう。世の中、意外とこの手の話は多いのではないだろうか。

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2010年6月 3日 (木)

不惑を迎え心の迷いなし

昨日、二回目の成人式を迎えた。ほぼ人生の折り返し地点だろうか。こんなに長く生きてきたことに感慨無量。波乱万丈の人生となっているが、よく、生きながらえたものだと思う。そう思ったら、両親に感謝の気持ちが膨れ上がってきた。

午前中は父の墓参。一人で訪れたのは初めて。墓地の清掃をし、お花とお線香、お供え物を供え、手を合わせた。「お父さん、私は今日で40歳になりました。あなたの娘は、今日、40歳になったのですよ」と伝えた。そして、心の中から素直に湧いてきた感謝の気持ちを述べた。天候のせいで額には汗が、頬には涙が伝った。

午後は実家へ向かった。母に宛てた手紙を置きに。この手紙、誕生日を迎えるに当たって、母に対する現在と過去の私の気持ちを綴ったもので、便箋7枚にもなった。母は不在だったので、郵便ポストに入れてきた。

節目となる誕生日に、両親へ感謝の気持ちを抱き、それを伝えられたことに満足。こんな機会でもなければ、なかなか自分の気持ちを親に伝えることはないだろう。今、私がここに存在しているのも、父と母が生まれてきてくれたから。そして、その命は祖父母から受け継がれたもの。つながってきた命のリレーに感涙。

30歳の誕生日は出生地を一人で訪れ、感慨に浸り、親族に挨拶して回った。40歳の誕生日は両親に感謝の意を伝えて回った。大きな節目の誕生日に、このように自分の誕生を心から喜べ、周りの人々に祝ってもらえることの幸せをかみしめた。50歳の誕生日はどこで迎え、どんな誕生日になるのだろうか。

夕方、母から手紙を読んだ旨の電話がかかってきた。夫はバースデーケーキを買って帰宅した。何から何まで、心震える感動と感謝の念が絶えない日となった。

“今”という一瞬を懸命に生きる。未来はその積み重ね。今を大事にすることで、希望通りの未来が待っている気がする。日々頑張り続けることは難しいけど、無理なく、自分なりに「こうだ」という生き方ができれば、晩年になって人生を振り返った時、「いい人生だったな」と言えるのではないかと思う。

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2010年5月31日 (月)

とげ抜き地蔵を訪ねて巣鴨へ

おばあちゃんの原宿と言えば、言わずと知れた巣鴨。山手線の駅であるにもかかわらず、訪れたことがなかった。理由を考えてみた。それは、私がおばあちゃんではないからだった。単純。

巣鴨商店街は想像していたように、歩行者天国になっている道路の両側に衣料品店(ブティックではない)、医薬品店、甘味処、1000円均一ショップ、漬物店、お茶屋など、年配の女性が好みそうな店が軒を連ねていた。一大ブームとなった赤い下着(ランジェリーではない)も、大々的に店頭に並べてある店も。「恥ずかしい」という言葉はどこかへ行ってしまったかのよう。

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商店街の中央に、とげ抜き地蔵尊で有名なお寺がある。敷地内の真っ黒いお地蔵様の前には、女性ばかりの列が伸びていた。手には白いタオル。タオルを購入して、お地蔵様の前に湧く水に浸し、お地蔵様の体を洗う(拭く)らしい。タオルの件も知らず並んで、恥ずかしかった。それにしても、あんなに真っ黒いお地蔵様を見たのは初めて。海外では、珍しい黒いマリア様を拝みに遠方からやって来る人がいるが、それに近いものがあると思った。

商店街のあちこちから威勢の良い声がかかる。行列をなしている店も。塩大福の元祖である甘味処へ、フラフラと入った。店内は懐かしい風情をかもし出していて、落ち着く。芋ようかんと味噌餡の草もちをいただいた。日本茶がやけにおいしかった。

八丁味噌味のソフトクリームに引き寄せられ入ったお茶屋で、珍しいチョコレートを発見。岡山から届いたという徹五郎ショコラ。レパートリーが24種類もあるとかで、珍しさも手伝って2つ購入した。ホワイトチョコレートに紫芋を練りこみ、そこへ紫芋チップを加えたものと、ホワイトチョコレートにチーズとポテトチップを加えたもの。塩味のするチョコレートも意外とおいしい。紫芋のチョコレートはお芋が前面的に出た味ではなく、品がよくまとめられていた。紫チップスがアクセントになっている。チーズとポテトチップスはまだ開封していないので、楽しみとなっている。

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2010年5月25日 (火)

東京スカイツリー見物

テレビのニュースで「東京タワーの高さを超えた!」と伝えられている東京スカイツリーを見たくて仕方がなかったので、先週末行って来た。完成した姿は、これからいくらでも見られるが、建設中の様子は今じゃなければ見られないから。自宅最寄駅からは乗り換えなしで行かれることがわかった。今後、何度も足を運ぶことになると思うので、便利である。

地下鉄の地上への出口を出て、ひょいと右を向いたら、ド~ン!と白い塔がそびえていた。「わっ、近っ!」思わず、立ちすくんでしまった。これが、東京スカイツリーとの初対面時の様子。

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土曜日ということもあり、かなりの見物客で賑わっていた。近辺には、見学場所なるスペースができていて、自動販売機などが設置されている。車の交通の邪魔にならないようにとの配慮からだろう。

工事現場に大きな文字で、379mと読めた。22日現在で、379mまで完成。5分の3以上はできているのだ。周辺に高層ビルがないので、それほど高いという印象は抱かなかったが、巨大さは実感した。色は白なので、青空に映えるだろう。

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建設現場近くにある東京スカイツリーインフォメーションセンターに立ち寄り、いろいろ情報を得ることができた。

スカイツリーの足は三本で、断面は三角形。中央にエレベーターが設置されている。上部に行くにつれ、断面は円になるという。つぎめなしの連続的なデザインが特長で、日本刀や神社仏閣の柱に見られる構造を基に設計されているということだった。

夜間は毎晩ライトアップされ、“粋”と“雅”をコンセプトにしたカラーで、交互に彩られるそう。環境のことを考え、LEDを多用するとか。また、地域に配慮し、眩しすぎないよう工夫されるとのことだった。東京タワーと異なって、民家が近いので、街並みにも自然になじむような発光が求められるだろう。

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2010年5月23日 (日)

電車待ちの人々の視線

ある電車に乗った。先頭車両の一番前の座席。しかも進行方向を向いている。運転士が見ている光景と変わらない景色が飛び去っていく。運転士気分が体験でき、結構面白かった。

快速特急に乗ったので、通過する駅がある。ホームにいる乗客たちは、様々な方向を向いていた。反対に、停車する駅のホームにいる乗客たちは、こっちを見ていた。と言っても、私や運転士を見ているわけではない。待ちくたびれたと言わんばかりに、自分が乗る電車の入線状況を見ていたのだ。それは列の前の方に並んでいる乗客に多く見られたが、ホームの端から端まで、こっちを見ている人が次々に視界に流れ込んでくるので、怖くもあった。が、愉快さを含んだ面白みを感じた光景でもあった。何十人、百数十人という人が、同じ方向を向いているのだから。運転士は、いつも笑いをこらえて乗務しているのだろうか。

それと驚いたのは、どの駅でも、ホームで待っている人々は、構内放送の案内に従って、黄色い線の内側で入線を待っているのだ。日本人の真面目が一面を見た気がした。

たまに視線の位置や向きを変えてみると、面白い発見があるかもしれないと感じた体験だった。

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2010年5月19日 (水)

自宅難民

今日は、自宅難民という言葉を頻繁に耳にした。時代を反映して、いろいろ言葉は増えていくものだが、これも現状をうまく表現した言葉だと思う。

自宅難民とは、自宅で自分の居場所がない、自宅で心を休めることができない人のことを差す言葉。もっぱら、父親の立場にある働き盛りの男性が多いよう。

自宅にいても自室がないため、趣味ができない。テレビの主導権がない。妻や子どもがうるさい。帰宅しても夕食がない。一人で過ごす時間がない。お風呂は最後。主な会話がメールか手紙。

気の毒に思えてくる。外で働いてきた身には、自宅は体を休める場所、思いっきり心を解放する場所であることは望ましい。上記のような状態にある人が半数以上もいる現実。驚きとともに、我が家を見つめるいい機会だ。

夫も趣味を我慢する傾向にある。登山とバイクに乗ることが趣味だが、今はそのどちらもできていない。バイクはいずれ購入する予定で貯金はいるが、マンション駐輪場は自転車置き場としては認められているが、バイク置き場としては認められておらず、置くのは構わないが責任は負えないという姿勢。防犯カメラが設置されているが、有事の際にしか役に立たないだろうから、安心して置くことはできない。登山は居住地を考えると、土日だけで楽しむのは難しい。

せめて、心の安らぎや主としての自信は得てほしいと願う。

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2010年5月17日 (月)

酢の効果

ぜいたくな宝石の使用方法だと憧れた逸話。それは、世界の三大美女として有名なクレオパトラが、酢に真珠を溶かして飲み、美を保っていたというもの。真珠にも酢にも、確かに美容効果はありそうだ。

酢は3500年前には口にされていたことがわかっている。調味料としてではなく、治療薬として多用されていたというから興味が湧く。

その酢だが、スーパーで多種類並んでいたのが目に留まり、飲んでみることにした。数年前、黒酢のサプリを一定期間飲んでいたことがあった。ただ、その時は、あまり酢の効果は感じられなかったが、いろいろな作用が体に良いと言われているので、黒酢再燃だ。

酢の効能として一般的に知られているのを列挙してみる。

  1. 疲労回復…疲労物質である乳酸を燃焼分解
  2. 食欲増進…唾液や胃液の分泌を促し、食欲を増進
  3. 肥満対策…エネルギー代謝の向上
  4. カルシウムの吸収促進…酢とカルシウムを一緒に取ると吸収率アップ
  5. 酒酔い抑制…アルコールの消化吸収速度の緩和

これらの他にもいろいろ効能はあるだろう。飲用の他に、殺菌効果を利用して拭き掃除にも応用できる。

どんな酢でも効果が期待できるわけではなく、あくまで純天然醸造酢であることが必須。合成酢では効果が得られていないという実験結果が出ているそう。米酢でも、醸造アルコールが含まれている酢は、有益とは言えないというから、注意が必要だ。

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