愛くるしいペット
犬を飼っている人は多い。夫も幼少時代に飼っていたそうだ。私は飼ったことはないのだが、父も飼っていたと聞く。
動物は愛嬌のある表情や動きで、私たちの疲れた心を癒してくれる。話し相手にも遊び相手にもなってくれる。だから、家族同様に接している人も多い。
私も好きな動物がいる。それはうさぎ。うさぎ柄の小物ももちろん好き。今まで6羽のうさぎを飼った。
うさぎのフェスティバル
夫が『うさフェスタ2007』が開催されるという情報を聞きつけてきた。こんなフェスティバルがあるとは、今まで知らなかった。うさぎ好きとしては失格だぁ。早速インターネットで調べてみると、うさぎのファッションショーやうさぎグッズの販売などがあるという。全国からうさぎの飼い主やうさぎ好きが集合し、情報交換や交流を深めるのだろう。
うさぎを飼っていない人でも入場できるということで、行ってみることにした。到着した時はちょうどファッションショーの真っ最中だった。会場内の中央にステージが設けられ、かわいい衣裳に身を包んだうさぎが飼い主に抱っこされて、うさぎ好きの観客から熱い視線を浴びていた。
最終審査に残ったのは次の3羽。
①泥棒の格好をしたうさぎ
②女子高生の制服を着たうさぎ
③ウェスタンの格好をしたうさぎ
観客の拍手の大きさも考慮され、結果、女子高生の格好をしたうさぎが1位に選ばれた。私の一押しだった泥棒うさぎは2位だった。どのうさぎもかわいかったので、おそらく僅差だったのだろう。
ごった返す会場内を少しウロウロした。うさぎに関する書籍やエサ、草、ゲージなどが販売されているメーカーブースと、うさぎをモチーフにしたグッズを販売する個人の店舗ブースがあり、どこも買い物客であふれていた。うさぎのモチーフのグッズ販売店はポストカードやアクセサリー、スリッパ、エプロン、Tシャツ、ガラス細工、ブックカバーなどなど、作家の個性が光るグッズばかりが並んでいた。ヨダレが垂れそうなほど、かわいい作品ばかり。
会場の三分の一くらいのスペースはうさぎの預かり所となっており、全国から集まって来たうさぎたちがゲージに押し込められていた。中には目をむくような大きなうさぎもいた。めちゃくちゃかわいくて、 興奮しっ放しだった。夫は呆れ顔で会場の外へタバコを吸いに行ってしまった。うさぎの抜け毛で、鼻がムズムズしてきたこともあったらしい。私もちょっとムズムズしたが、会場内から出ることはなかった。時間が許す限り、本物のうさぎたちを見ていたかった。
うさぎ男?
全国から集まったうさぎたちを見て歩いていたら、一人の若い男性に目が留まった。“うさぎ男”とでも言おうか。目が点になった。きっとうさぎ好きな男性なのだろう。そんなもの、よく売っているなぁと関心すらしてしまった。そんなものとは…。
うさぎの形をした帽子だ。「欲しい~!」とまでは思わなかったが、このようなうさぎ好きがたくさん集まるような場所でかぶっていれば、注目の的だろう。少なくても私は釣られてしまった。彼に声をかけて、後ろ姿の撮影の許可をもらった。
うさぎ好きの若い女性から声をかけてもらいたくて、着用しているのだろうか?会場内でうさぎを抱っこしたり、籠から出していたりする男性が、うさぎに気づいた女性たちから「かわいいですね」と声をかけられている光景を目にしていた。うさぎ男さんもそれが目的なのだろうか?さすがに聞けなかったが、苦労が報われるといいなと思った。
世界で二羽だけの…
出入口付近に、二羽のうさぎが大きなゲージに入れられていた。入場してきた時も気づいたのだが、ファッションショーに気を取られてしまって、よく観察しなかった。帰り際、「最後のうさぎだぁ」と名残を惜しみながら近づいたら、“警備うさぎ”との紹介が。しかも、世界で二羽だけの警備うさぎだというではないか!
二羽ともジッとしている。カメラを向けようが、話しかけようが、ゲージのそばで騒ごうが、ピクとも動かない。たとえるなら、警察署の前に立っている警察官のよう。人慣れしているのか。小さなうさぎで、とても凛々しかった。
後ろ髪引かれる思いで、うさフェスタ会場をあとにした。人のうさぎなので、頭を撫でたり、抱っこできなかったのは残念だが、行ってよかった。あんなにたくさんのうさぎに囲まれたことは今までなかったので、かなりハイテンションになっていたと思う。夫に、「本当にうさぎが好きなんだねぇ」と言われた。好きで好きでたまらない。ベルギーではうさぎを食べたくらい好きだ。みんなに「それは変」と言われるが…。
あんなにたくさんいたら、一羽くらいいなくなってもわからなかったかもしれない…、なんて思いながら帰路についた。「かわいい」を何回連発したことだろう。うさぎに癒され,、また興奮した一日だった。
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