色の本 ~アロハな色~
ハワイの写真集を見つけた。背表紙のタイトルを目にしただけで心惹かれ、手に取り、表紙を見たら、一瞬のうちにハワイ時間に浸った気がし、全身の筋肉が緩んだ。
就寝前、ページをめくってみた。カラフルなハワイの写真が、目の前を通り過ぎていく。特に、訪れたことのあるオアフ島とハワイ島のページには釘付けになった。
写真集は、色ごとのカテゴリーでまとめられており、レインボーから始まっている。ハワイで虹はよく見ることができる。車のナンバープレートにも虹があしらわれている。名物シェーブアイスも虹色。父と一緒に、いっ時、涼を得たことを思い出す。
ハワイ固有種の白いハイビスカスや噴火した地層に含まれている物質が砕かれた緑の砂浜(グリーンビーチ)、日本では大騒ぎになりそうなピンク色の建物(ロイヤルハワイアンホテル)、オヒアレフアの真っ赤な花、流れ出た溶岩の黒。多彩な色が存在していることを改めて感じた。それぞれの色の主張はしっかりあるのに、うるさくならず、街にマッチしているのがハワイの特長かもしれない。
この写真集は、心身ともにゆるゆるになる。寝る前に読めば子守唄代わりに、休日の昼下がりに眺めれば大自然のBGMを奏でてくれる。キラメク太陽、心地良い潮風、さらさらの砂、甘く熟したパイナップルなどが、次々に現れては消える。自宅が癒しのサロンに変身。写真集は視覚だけではなく、聴覚、嗅覚、味覚、触覚と五感をフルに使って楽しめるものなんだ。
色で旅するハワイ 著者:高砂 淳二,山下 マヌー |
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