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2009年5月12日 (火)

オーストラリア旅行五日目② ~世界の車窓から~

キュランダで自由散策

Photoキュランダ村でホットドッグと名物アイスクリームの昼食をお腹に収め、ここでしか見られないシリウスをいう名の青い蝶のいる蝶々園へ。青い蝶なんて珍しい。

Photo_2シリウスはケアンズでは有名な蝶。3匹見たら、金運に恵まれると言い伝えられている。蝶々園に行くまでに、すでに3匹以上のシリウスを目撃しているので、今夜はカジノ(宿泊ホテルの前がカジノ)で勝負事もいいかもしれない。シリウスは時速100kmという高速で飛ぶので、なかなか写真には収められなかった。

キュランダ村にはアーティストが自作の商品を売っているマーケットがある。ヘリテージマーケットがそれ。アクセサリーや小物、民芸品などが所狭しと並べられているマーケット内を散策。

10cm四方の色とりどりの七宝焼きのようなマグネットに目が留まった。オーストラリアらしいカンガルーやコアラ、プルメリア、ハイビスカスなどのイラストが描かれPhoto_15ている。店員の説明によると、ケアンズに在住の作家が作ったもので、セラミック製だとか。マグネットもしっかりしているので、3つチョイス。コアラの表情に何とも癒やされるではないか。

街にあるゴミ箱や道路案内表示板、手すりなど、一つずつが作品のように芸術性を帯びている。カラスやカマキリなどの動物たちや、曲線を生かしたデザインが散りばめられている。さすがに芸術家たちが集まる村だけのことはある。見て歩くだけでも楽しめる工夫が、最高級のおもてなしとなっている。

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高原列車の車窓から

Photo_13キュランダからケアンズまでは、一時間半かけてキュランダ・シーニックレールで下りる。エンジと白の二色に塗り分けられた木製のレトロな列車は、『世界の車窓から』という短いテレビ番組で、10年間オープニングに登場した列車でもあるのだそう。この番組は見たことがあるが、この列車の記憶はなく…。有り難みに欠ける私。

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1886年に敷設されたこの高原列車は、観光鉄道として、世界中の鉄道ファンから注目を浴びているという。乗車してみると、その人気の高さに頷ける。バロン滝や視界が開けるポイントでは、減速してくれる。

Photo_16列車は指定席となっていて、私が乗った3号車は、全員日本人。他の車両より、若干空いていた。

途中、バロン滝が見下ろせるバロンフォール駅で10分間停車したが、その後は動植物たちの貴重な森林の斜面を沿うように下り続ける。停車に合わせ私もバロンフォール駅でホームに降りた。バロン滝は、早い乾季を迎えて水量が少なめだった。乗車中は、世界遺産の森を目に焼き付けるように車窓に食い入っていた。滝あり、ヘアピンカーブあり、トンネルあり、グレートバリアリーフを見下ろすポイントありと、飽きることがない。

Photo_17窓から入る緑の風がさわやか。キュランダ村で歩き回り、ほてった体に心地が良い。とろとろ走る列車の速度に、最後はまぶたまでがとろとろになった。海外の列車内で、自分の荷物も気にせずに、こんなにリラックスできるのは珍しいことだ。 

 

シーフード三昧と最後の夜

ホテルには戻らず、そのまま夕食へ。気になっていたシーフードレストランがあったので、ケアンズ最後の晩餐はそこでオーストラリアの海の幸をいただくことにした。海の見えるテラス席に腰を据えた。

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ケアンズでは漁獲高は多くないらしく、多くをシドニー周辺から運んでくるという。しかし、ケアンズの泥地に生息するマッドクラブ、これは絶品だという情報をあちこちから仕入れたので、試す価値有りだと判断し、マッドクラブが盛り付けられているシーフードプラッターを注文することに。価格は恐ろしいことに時価。尋ねる前に、店員が「今日はA$65です」と教えてくれた。他に、店員おススメのムール貝のガーリッククリームソースも合わせて注文。最後の晩餐にふさわしい料理がテーブルを飾った。

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一番右端の大きなカニから左回りに、マッドクラブ、エビ、バグ(セミエビ)、ブラマンディ(写真では見えない…)フルーツの盛り合わせ、ガーリックバターソース、ガーリックライス、イカリング、チンゲン菜。

後ろや隣のレストランの客(テラス席なので、隣のレストランのテラス席の客までの距離が近い)の視線を感じながら、マッドクラブに挑む。半身とは言え、ボリュームはたっぷり。総食事時間2時間。カニ相手とは言え、かかり過ぎ。

お腹も心も大満足。レストランの雰囲気も良く、逐一グラスの水を注いでくれたり、料理の味つけを確かめたりしてくれたりした。

そのままホテルへ帰る気分になれなかったので、隣のアイスクリームショップで、シングルのアイスクリームを買って、目の前の海に面する広場へ。この広場でノンビリするのも最後。初日にボードウォーク上を散歩し、ケバブの昼食を食べ、野鳥たちと戯れ、サタデーマーケットでペンダントとステンドグラスを購入し、今こうして南十字星を見上げながらアイスを頬張っている。ホテルから目の鼻の先という立地から、滞在中、何度も足を運んだ。水着姿の若者たちが集まってくるのも十分わかる。

幸せな時間をかみ締めながら、21時を回ったというのに街歩き。治安が良いからできること。ケアンズの夜は、この時刻ではまだまだ宵の口。レストランやカフェが建ち並ぶ海外通りは、深夜まで観光客や地元民で賑わっている。最後のショッピングとばかりに、ブラブラ。帰国前夜までお土産選びとは…。この日の就寝は、日付をはるかに越えていた。

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コメント

こんばんは。

高原列車、将来行く機会があれば絶対乗ります。

マッドクラブ、なんとなく上海蟹を思い出しました。

蟹を上品に食べると時間がかかりますね。

これも来るべき時のために覚えておきます。

素晴らしい旅行でしたね、そして素晴らしい記事をありがとう!

投稿: ぞう | 2009年5月12日 (火) 20時36分

まずをもってして、ホットドッグとアイスクリームは頂きます!
そして蝶の聖域とはなんという名前でしょう。時速100kmで羽ばたくのを想像するのは難しいです。とても美しいことは間違いないのでしょう。
僕も土地のゴミ箱やベンチ、標識など異文化のものを見るのが好きですが、さすがにここまで芸術的なものは見たことがありません。ちょっと驚きです。
この前移っていた列車ですね!あーたまらない、あーたまらない。
乗ってみたいです。機会があれば決定事項として覚えておかねばなりますまい!
海まで見える景色、何度も開いて見入ってしまいました。これまたたまんない。
泣いてしまいそうになるくらい、好きです。
夕食、すっごいですね、僕は一人できれいなお店に入れないので(日本でもです^^;)尊敬します。
まったくあったことのない人の旅の足跡を見て、魚介類が苦手なのをこんなに後悔したことはないですよ。昨日もカレイの煮付けゴメンナサイシマシタ。
すごい、すばらしい、書くのは簡単ですが、僕にはズシンと響くぴろろさんの言葉がとってもおいしかったです。

投稿: Laylack | 2009年5月12日 (火) 22時37分

ぴろろさん、こんばんわ。
冒頭のホットドッグがメチャクチャ美味しそうですさぞ美味しいんでしょうねぇ~。
蝶って時速100kmもの速さで飛べるんですか。どんな体の作りをしているのか・・。羽とか捥げないんでしょうかね。
コアラのマグネットがカワユイです。
あのゴミ箱のデザインには脱帽ですねぇ。遊び心って大切だなと、つくづく思い知らされます。

投稿: Aza | 2009年5月12日 (火) 23時46分

 キュランダは素敵なところですね。行ってみたくなりました。時速100キロで飛ぶ蝶って、もしかして、当たったら怪我するようなスピードでしょうか。
 もう最後の一夜ですか。盛り沢山の充実した旅でしたね。シーフードプラッターはまたすごいですね。美味しそう。

投稿: fkmamiko | 2009年5月13日 (水) 09時56分

ぞうさんは、『世界の車窓から』はご覧になられたことはありますか?今でも放送されているのでしょうか?たまに見たことはありましたが、このキュランダ・シーニックレールがオープニングを飾っていたことは全く覚えていません。我ながら嫌になります。ヘアピンカーブがいくつもあるので、みんな窓から身を乗り出してカメラのシャッターを切っていました。ぜひ、ご乗車されてください。世界遺産の森を縫って走る鉄道、おススメです。
マッドクラブはケアンズで獲れるカニなので、時価でも食べる価値ありでした。不慣れなカニ専用道具でホジホジ。いつも取ってもらうばかりでしたので、時間がかかることかかること。雰囲気を楽しみながらでしたので、ちょうど良かったです。

投稿: ぞうさんへ | 2009年5月13日 (水) 11時22分

沢山 見たり 食べたり 買ったり出来て
本当に良かったですね、ご主人とご一諸だったら
もっと良かったと思われた事でしょう
若い時のこれらの経験はこれからの人生に
とても役立つことと思います。

投稿: ななみ | 2009年5月14日 (木) 05時28分

いつもコメントをありがとうございます。昨日、お返事できなくてすみません。
このホットドッグ屋さんとアイスクリーム屋さんは、キュランダ村の名物店なんですよ。アイスクリームに関しては、日本でも話題のお店で、クーポン券を印刷して持参したくらいです。全部自家製なんです。店主のおじいさんは、「まいう~」なんて言って、おちゃめな方でした。
シリウスは上から見ると青いんですが、下から見上げると黒いんです。羽を休めることを知らないのか、ずっと素早く飛び続けているので、まともな写真は一枚もありませんでした。かなりの枚数狙って撮ったんですが…。
外国に行くと、やはり外国らしさが出るのが様々な標識。車用の道路標識も、通行人用の標識も、撮り溜めたくなるようないい雰囲気のものが多いです。駅名の看板?もいいですね!
『世界の車窓から』は、たまに見ていた番組です。そこでオープニングを飾っていた列車に乗れたのはいい思い出となりました。景色は最高でしたよ~。オーストラリア、侮れません。
一人旅をするようになって、一人でレストランに入るのが平気になりました。誰かとおしゃべりしながら運ばれて来る料理を待つ方が楽しいですが、一人が好きな以上仕方がありません(夜の沖縄ですと、必ずと言っていいほど地元の方に声をかけられ、いつしか大勢での夕食になっちゃいますが…)。さすがにラーメン店や居酒屋に一人では入れませんが、慣れでしょうか。初日の海辺のレストラン(カンガルーやワニなどの肉料理を食べたところ)も、カップルばっかりで一人でいるのは私だけでしたが、店員さんが気にかけてくれて(写真を撮ってくれたり、味の善し悪しを確認してくれたり)、一人でいる手持ちぶさたは感じませんでした。日本もこういうサービズ精神は見習うべきですね。

投稿: Laylackさんへ | 2009年5月14日 (木) 08時14分

Azaさん、こんにちは。いつもコメントをありがとうございます。お返事が遅くなって、すみません。
ホットドッグ、私はBeef+Cheeseを選びましたが、他にもクロコダイル、カンガルー、エミューなどのフランクフルトソーセージもありました。ジャーマンポテトが乗っているのもありましたよ~。英語がわからないので、私はキャベツに…  ドリンクはアイスウィンナーコーヒー。大変ぬるかったです。
そうですね。時速100kmで飛ぶ蝶の体の構造はどうなっているんでしょうね。風の抵抗を感じないんでしょうか?私の頭では、そんな質問をぶつけられませんでした。写真に収められないくらい速く飛んでいましたよ。かなりの枚数写したのですが、青い光の帯のようにしか写っていませんでした。どれも失敗  金運だけは持ち帰っているといいんですが…。
腕に技術を持っている人が羨ましいなと思うことが多々ありますが、キュランダのマーケットで販売されている商品の数々も、サタデーマーケット同様、芸術作家さんの商品ばかり。それほど広いスペースではないのですが、個性的な品々に、見て歩くだけでも楽しめました。アボリジニの作品が欲しかったのですが、高価すぎて。手ごろなマグネットに落ち着きました。大好きなハイビスカスと眠そうなコアラ、時速100kmのユリシスのマグネットをたくさんの中から選びました。多少の衝撃でも割れない頑強さも備わっています。
遊び心は大切ですよね。標識のかまきりには驚きましたね。他にもワニの形をした何か(使用目的がついにわからず…)、船の形をしたショップなど。日本にも、オブジェが多い街はありますね。そういう地は、オシャレな印象を受けます。

投稿: Azaさんへ | 2009年5月14日 (木) 08時54分

ケアンズを訪れた観光客が必ずと言っていいほど訪れる場所が、このキュランダ村。「熱帯雨林の村」という意味を持っているだけでも魅力的。秋とは言え、日中はまだまだ暑かったですが、おいしい手作りアイスやジュースなどがすぐ買えるので、不自由しません。マーケット以外にもたくさんのショップが並んでいて、買い物好きの女性にはたまらないかも。英語ができるなら、店員さんとのちょっとしたおしゃべりも楽しいでしょうね。日本人店員もいました。
100kmで飛ぶユリシス。ホント、当たったらどうなちゃうんでしょうね。誰が測定したのか…。蝶々園にいたユリシスは、写真に写せないほど速く飛んでいました。写真はどれも青い光の帯にしか見えませんでした。羽を休めることさえしてくれないので、写真は失敗作ばかり。ユリシスのまともな写真は、蝶々園の入口の看板だけです。金運だけは持ち帰っているといいのですが…。
シーフードプラッターは名物食材を少量ずつ一皿に盛り付けられている主に観光客向けの一品。一人でしたので、そういった一皿があって助かりました。マッドクラブは半身でも多かったですね。カニ専用の器具は使い慣れていなくて…
我ながら、行動派だと思います。方向音痴じゃないことが幸いして、あちこち自由に行かれます。結婚を機に、封じ込めてきた海外旅行に、また火がついちゃった感じがしており、怖いです。なんせ、旅行中、主人は仕事をしていたのですから。

投稿: fkmamikoさんへ | 2009年5月14日 (木) 09時10分

私はいつからこんなに行動派になったのでしょうね。旅行好きなので、学生のころから国内旅行には行っていましたが、就職して海外へも行くようになりました。そこで面白さに目覚め、いつしか一人でも平気で行くようになっていました。
仕事のストレスから、非日常を感じられる場を求めていたんだと思います。歳をとったら重たいスーツケースを引きずって海外へ行くのは難しくなるかもしれないから若いうちに海外、老後は国内の温泉旅行と考えていました。主人はあまり海外旅行には興味がないようなので、今回は一人でしたが、本当は一緒に行きたかったですね。一緒に南十字星を見るのが主人の夢だったようなので、それが残念でした

投稿: ななみさんへ | 2009年5月14日 (木) 10時07分

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