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2008年5月17日 (土)

八重山旅行七日目 ~島風に吹かれて~

八重山の忘れ難き歴史

八重山平和祈念館。そこには戦争マラリアに関する資料が展示されている。戦争マラリアとは、第二次世界大戦時、日本軍により、マラリアが蔓延している地域へ、一部地域にPhoto_12居住する住民が集団で疎開させられたというもの。疎開させられた人々は、マラリアを罹患し、命を落とすことになる。戦争の被害より、このマラリア罹患による犠牲の方が大きかったというから、悲劇としか言いようがない。

多くの歴史的事実を今に伝える平和祈念館。一日平均10~20人程度の来館者があるという。沖縄へやって来て、現地の人々の苦悩の歴史に、目を背けてはならない。平和の祈りを込め、一羽の鶴を折って置いてきた。人々の平和への願い、届くように。

石垣島の白保に広がるサンゴ礁。ここは世界的にも有名な美しいアオサンゴの群生があることで知られている。ダイビングのライセンスを持っている夫は、やはり興味がある様子。熱心に、しらほサンゴ村で、資料を見ていた。

Photo_13干潮時刻が昼過ぎということで、白保の浜辺の海水は引いていた。遠浅のため、海の色が手前と遠方で異なる。リーフに砕ける白い波が、サンゴの存在を主張しているかのよう。

浜辺にはたくさんの白化したサンゴが散らばっていた。砂浜の砂の部分はもちろんサンゴが砕けたもの。Photo_14真っ白な浜だ。ここのサンゴ礁も減ってきていると思うと、残念でならない。サンゴの保護活動が盛んに行われているが、観光客の心ない行為のために、これ以上、サンゴが破壊されないようにと祈るばかり。

水平線の先には何があるのだろう。ニライカナイか。それともただ単に、私たちが住む街か。しばらく、ボーっと水平線を見つめていた。

毎昼食と言っていいほど、昼食にはソーキそばを食べてきた私。今日(4/27)の昼食が現地でいただく、最後の昼食となる。旅人に人気だという食堂へ車を走らせる。さすが、旅人に人気なだけあって、お店の前にはわんさかと観光客が待っていた。期待に胸が弾む。

一時間強待って、食したソーキそば。見た目はとてもおいしそうだが、残念ながら今まで口にしたソーキそばの中で、一位獲得とはならなかった。

スープは確かに美味。かつおだしが効いていると思う。ソーキも軟骨までトロトロに柔らかく、口の中でとろけてしまう食感には太鼓判が押せる。しかし、味は昨日食したソーキそば(【パーラー松林】)に軍配が上がる。その店その店で、味も食感も違うので、自分好みの店を見つけるのが良い。それが、また、旅の楽しみにもなる。

 

珍しい鍾乳洞

日本でここだけ…。そんな謳い文句があれば、好奇心旺盛な人が引き寄せられないわけがない。私も例に漏れず、ガイドブックで予習をしている段階で、行くと決めていたのは、伊原間サビチ洞。石垣島ができた3億7000万年前に海底から隆起してできたのではないかと言われているそうで、日本で唯一、海へ抜ける鍾乳洞なのだそうだ。

大きな派手な看板に導かれるように車は入口へ。入口には一匹のヤギがお出迎え。目が細くてかわいい。

Photo_8  

サビチ洞の入口にある池には、巨大うなぎが生息していると言われている。うなぎのエサも販売されていた。「うなっ!」と声をかけてみたが、姿を現す気配は全くなし。旅行中だろうか。

入口から海への出口までは7~8分程度。昨日のような色とりどりのライトで鍾乳洞内を照らすような人工的な装飾はなされておらず、白い蛍光灯の明かりだけを頼りに突き進む。コウモリでも飛んで来そうな不気味な気配。

両側には昔の方々の骨壷がたくさん安置されている。もちろん、本物。私たちがよく見る形の骨壷ではなく、中国風の八重山焼きのものばかり。パッと見は、遊園地にある“海賊船”のようなアトラクションが繰り広げられている光景といった感じ。ただ、本物の骨壷の存在は、かなり気になる。

Photo_2やっと海へ出た。鍾乳洞の反対側の入口になる。暗いところから明るいところへ出たので、目がすぐには慣れずにまぶしい。鍾乳洞と同じく、何億年、何十億年という時を経て、太陽に巡り会ったかのような感覚に陥った。

 

石垣島らしさ満開

石垣島をドライブしていると、牧場があることに気づく。石垣牛が飼育されているのだ。若い石垣牛は、将来松阪牛や神戸牛にもなるという。船で運ばれて行くのだ。仕組みを知ると、「な~んだ」と思ってしまうが、石垣牛のままでも高級牛には変わりない。

そんな牛を見ていたら、波照間島でのことを思い出した。波照間島のあちこちにいたヤギを見て、夫が「いつか食べられちゃうんだぞ」と非情なことを言ったのだ。確かに、お祝い事や行事のたびに、飼われているヤギが一匹ずつ、島民の胃袋に納まっていくのは紛れもない事実。でも、生きているヤギを目の前にして、そんなことを言わなくても…と思った。

が、牛やヤギを石垣島に見かけるたびに、いつか食べられちゃうんだ…という目でいつしか見てしまっていた自分に気づき、唖然。夫のことは言えない。

この時季本来の気温を取り戻すと、やはり25度を超え、夏日になる。太陽の威力が、関東のそれより心持ち強い気がする。冷たいものが恋しくなってばかりいる。

ドライブ中、海も山も見渡せる好立地にある自家製アイスクリーム店【サンセットファーム】を発見。広~いオープンテラス席からの眺望は最高!吹き渡る緑の風が気持ちいい。目を閉じれば、大空を飛んでいるような錯覚に陥る。

Photo_3アイスクリームの種類は豊富に揃っている。紅いも、たんかん、パパイヤ、パッションフルーツ、ドラゴンフルーツなど、沖縄らしいフレーバーがズラリ。どれもこれも試してみたいものばかり。

Photo_4スムージーがおススメのようなので、夫は紅いもスムージーを、私は特製マンゴーソースの入ったパパイヤスムージーをチョイス。ミルクとシェイクされた芳醇なフルーツの甘さと冷たさが、ほてった体に高原のそよ風のような涼やかさを送ってくれる。時が止まってしまえばいいと祈ったほど、絶好のリラックスポイント。

 

二つの海

石垣島の東側は太平洋に、西側は東シナ海に面している。その両方の海を一望できる場所がある。玉取崎展望台だ。天気が良ければ、川平湾に次ぐ絶景を拝むことができる。心が洗われるようだとは、こういう景色を言うのだろう。

Photo_5  

Photo_7ハイビスカスが咲き乱れる小道の先にある展望台からは、東側には白保からずっと続くイノー(礁地)とリーフに砕ける白波が見られる。西側には大自然の残る山々が連なる。どちらを見ても、風光明媚な光景が楽しめる、絶好のビュースポットと言える。

雄大な自然の中にいたら、心が広くなったような気がした。多少のことは、笑って許せるような…。そんな寛大な心を持ちたいと思った。

車を返す時刻が迫っていたが、迷わず、サンエーに立ち寄る。サンエーとは、沖縄にあるスーパーマーケットだ。本島にもたくさんある。

実はサンエーカードを持っている私。お土産屋でお土産品を購入するのもいいが、地元のスーパーには、安くて珍しい地元の商品がこれでもかというほど置いているのだから、そのスーパーを覗かない手はない。夫もサンエー好きなので、石垣島に住んでいる人かと間違われるほどの買い物の量になってしまった。でも、沖縄らしい商品を入手することができたので、大満足。海ぶどうもここで購入。

 

最後の晩餐

Photo_9今回の旅行、最後の夕食。今夜も小浜島で紹介してもらった地元の人おススメの料理屋【さつき】で、沖縄料理に舌鼓。落ち着いたカウンター席を選び、最後だからと、遠慮なしに次々に注文する。島だこのから揚げ(前日も注文したっけ?)、豆腐サラダ、フーチャンプルー(お麩と野菜の炒め物)、石垣牛の串焼き、Photo_10紅いもの天ぷら、おでん、あーさー茶漬け(あーさーは海藻の一種)など。

カウンターの向こうでおでんや天ぷらなどを作るおばぁと会話したり、お料理ができた時の合図を代わりに店員に送ってあげたりと、沖縄仕様もあった。人出が足りない時など、近くにいる客も従業員のように働かされるのだ。前回の竹富島で、そういう人を見かけた。店員かと思いきや、昨夜の宿泊客だったことが判明なんてざらにある。恐るべし沖縄のおばぁ。

明朝、最後のお土産を購入し、今回の旅行は終了となる。心残りは…ないが、もっといたいという贅沢な気持ちがムクムクと湧いてきているのをどう抑えようかと悩む。

旅を一週間もしていると、さすがに疲労の色が出て来る。夫は二日間、知らない土地をずっと運転してくれたので、私より数倍疲れているだろう。荷物整理が途中のままベッドに倒れこんでいる夫に、「ありがとう」とつぶやく。

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コメント

迷わず タンカンアイスクリームでお願いしたいです。
で、素朴な疑問ですが、富士山の観光客のゴミとかは、捨てていったのかーってわかったのですが、サンゴはどういう事が起こっているのでしょうか?浅学なものでわかりません。
素晴らしい面とそうでない面は、必ず表裏一体でよね。知ってなおのこそ有り難みを感じると思ってます。そこはさすがぴろろさん夫婦ですねheart04
変な言い方ですが、外国のような絶景ですね。やはり独特なのかなって思いました。
最後の晩餐もうまそうです。ユダはいませんw

投稿: Laylack | 2008年5月17日 (土) 22時23分

鍾乳洞や展望台など、懐かしく思い出しました。戦争マラリアのことは聞いていましたが、平和祈念館があるとは知りませんでした。
最後まで八重山満喫で、良かったですね。
ウチは8月に宮古島へ行くことになりました。久しぶりなので、かつての自然が残っているか、不安でもあります。

投稿: fkmamiko | 2008年5月18日 (日) 15時01分

石垣島は大好きですが、そこまで行ったら周辺の島々へも行きたい為、何回行っても「行き損ねる場所」が出てきてしまって歯がゆい思いがあります。
ぴろろさんの旅行記には、そんな「行きたくても行けなかった場所」についての記事が次々に出てくるからホントに嬉しくなります。
そして、ガイドブックより魅力的ですよ!
目に浮かぶようですもん。

次回の八重山行きが楽しみです。

投稿: banana chips | 2008年5月18日 (日) 23時06分

Laylackさんは、柑橘類がお好きですか。冬に沖縄本島を訪れると、北部方面の道端で、たんかん直売店をよく見かけます。郷愁をそそる光景です。
サンゴについて、書籍やインターネットで調べれば詳細がわかるかもしれませんが、ここでは私が実際に「しらほさんご村」で見聞してきたことを記しますね。
まず、海中で色とりどりの美しさで私たちを魅了しているサンゴですが、その数は減ってきているのが現実。その理由としては、
①地球温暖化の影響で、海水温上昇のため、生きていかれなくなっている(サンゴは海水温が25℃以上になると死んでしまうと言われています)。
②人間同様、サンゴも病気にかかる(サンゴも生き物です)。
③オニヒトデの大発生による食害(サンゴはおいしいのかしら?)。
④台風の被害(海水温の上昇で台風が強大化傾向に)。
⑤観光客など、サンゴのことを良く知らない人々が、ダイビングやシュノーケリング時にサンゴを踏みつけたり、キレイだからと折って持ち帰るという行為が起きている(個々のマナーにより防げる行為です)。
⑥道路整備や宅地開発などによる赤土流出(移住者の増加や観光客用の宿泊施設の建設などが多いんですよね)。
以上のようなことです。
特に⑤は、もってのほかですよね。好きな海やサンゴが、現状を維持できなくなっていくことに心が痛まないのかと憤りすら感じました。あきれ果てます。本物の海好きは、決してそんなことはしません。
最後に一句。“最後の晩餐 おばぁはいれど ユダはいず”

投稿: Laylackさんへ | 2008年5月19日 (月) 10時31分

沖縄へ訪れたからには、戦争被害を抜きには語れません。美しいもの、楽しいものだけに目を向けるのではなく、多くの観光客には、悲惨な戦時下での実態も知ってほしいと思います。そうした歴史の上に、今の沖縄があるのだということを。
宿泊したホテルで平和祈念館の場所を聞いたら、平和祈念館をすぐには思い出せないスタッフでした。閉館したのかと一瞬心配になったほど。地元の方(名字からしてたぶん)でも、存在が薄いのが実状なのでしょうか。残念です。港から近いんですよ。
夏休みに宮古島に行くんですか?わぁ~、それはそれは、いいですねぇ。どれくらいの日程なんでしょう?宿泊先は?池間島や来間島、下地島、伊良部島なんかも行くんですか?すみません、質問攻めでcoldsweats01 もう羨ましくって。
私が4年半前に行った時は、2泊しました。一人旅でしたので、周遊観光バスに乗車しました。運転手さんがガイド役も務めてくださり、宮古島のことがとても詳しく知ることができました。お友達もできました。天気にも恵まれたので、浜遊びもしました。
fkmamikoさんが行かれる時も、天気が良いといいですsun 自然も破壊されていないことを祈ります。

投稿: fkmamikoさんへ | 2008年5月19日 (月) 10時46分

お褒めの言葉、ありがとうございます。banana chipsさんのお気持ち、よくわかります。そうなんですよね。石垣島まで行ったら、いろいろな離島に足を伸ばしてしまうため、石垣島の観光がおろそかになりがち。たっぷり日程を取っておいているつもりでも、大きいから予定通りに行かない場合や知らない場所もあるんですよね。石垣島だけでもゆっくりしようと思ったら、一週間は必要ですね。素敵なお店や絶景ポイントが山ほどありますから。
banana chipsさんはどれくらい八重山に行かれているんでしょうか?お気に入りの民宿は?うふ、一緒に飲みたいですねbar
那覇便があれほどあるのに、石垣便はどうして2便だけなんでしょうね。もっと利用客はありそうなのに。そうすれば、もっと手ごろな価格でairplaneチケットも入手できるんですけれどね。そうすれば、短い日程でも本島止まりではなく、石垣へ気軽に飛べるのに。そう、思いませんか?

投稿: banana chipsさんへ | 2008年5月19日 (月) 11時03分

こんばんは^^

沖縄に行ってらしたのね。
綺麗な景色を見ると幸せな気分になりますよね。
パンフに良く登場する川平湾の写真が目に止まりました。
ほとんどのパンフが同じ方向からでチョッと気になっていましたが、行ってみると意味がわかりますね。
結局、良く見える所がその立ち位置だったって。
たしか、足元は崖の様になっていた気がします・・・(ホント?)

私は竹富島が一番好きで、是非もう一度!と思いながらなかなか叶わずにいます。
ぴろろさんの綺麗な写真を見て、また行きたくなりました!!

投稿: あたし | 2008年5月26日 (月) 20時15分

おはようございます!
今回は7泊8日で八重山を巡りました。竹富島、波照間島、小浜島、石垣島です。竹富島はやはり印象深く残りますね。ここでしか目にできない光景が多いからかもしれません。よろしければ、旅行記(竹富滞在分)、ご覧ください。5月のバックナンバーでご覧いただけるかと思います。どれも長文になってしまいましたが…。
そうですね。川平湾の写真は、どれもこれも似たり寄ったりですね。私もそう思っていましたが、それなりにキレイに見えるポイントがあるんです。観光バスが入って来ると、バスガイドさんがしっかりそこを陣取っていますから、わかりますよ。崖のようになっていますが、浜へ降りられます。階段があります。ここへ訪れた方の半数以上の方は、浜へ降りられるのではないでしょうか。グラスボートも人気のようですからpisces 私はいつも乗らないんですけれどね。
石垣島は天気に恵まれましたので、青空がバックの写真が多くなりました。竹富島は夕日が見られましたが、初日は雨に泣かされました。ピアスを落としてしまったんです。いつかいい思い出になることでしょう。
私も旅行から帰って来て、すぐに八重山に飛んで行きたい衝動に駆られました。希望としては、年に3~4回は訪沖したいですね。

投稿: あたしさんへ | 2008年5月27日 (火) 09時23分

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